ごあいさつ

熱波師 ポリーMasaeです。
当サイトをご覧いただきありがとうございます。

2022年11月からフリー熱波師として活動を始め、
2023年9月からは、テルマー湯西麻布の所属熱波師になり、
後にACJ2024中日本団体予選にも出場し
早いもので二年が経過しました。
(2024/11/13現在)

サウナを好きになってから4年、
まさか自分が熱波師になるとは
サウナにハマり始めた頃には全く予想もしていませんでした。

サウナが人生を変えてくれたと言っても過言ではありません。

特にこの二年間で、
たくさんのサウナ施設やお客様と出会い、
熱波を送ることの楽しさや奥深さを感じました。

今回は、私が熱波師になったきっかけや経験、
学んだことなどを振り返ってみたいと思います。

熱波師としての二年間:挑戦と感謝

サウナを好きになったきっかけ

まずは私がサウナにハマったキッカケを
お話ししようと思います。

コロナ禍真っ只中の2021年春、
『どうやらサウナがブームになってるらしい』
ということで、ある動画を見て

『へぇ…サウナってそんなに気持ちいんだ』
『ととのう、っていう感覚を私も味わってみたい』

と思い始め、近所のスーパー銭湯に行ったのが
私にとっての初めてのサウナでした。

それまでは、
今とは正反対でどちらかというと”烏の行水”タイプで
日頃の入浴は、シャワーで手短に済ますのが普通でした。

長くお風呂に入っていられなかったし、
そもそもサウナは熱くて息苦しくて入っていられない人でした。

そんな感じだったので、サウナの知識は全くなく、
『ただ熱い部屋に入って、何が楽しいん?』
とすら思っていました。

そんな私が、サウナレクチャー動画を見て
なぜかすごくやってみたくなっちゃったのです。

はじめは”ととのう”ばかりか、気持ちいいのかも半信半疑で
水風呂すらまともに入れず、
『これ、本当に気持ち良くなるんか?』と
不安になるほどでしたが、

入れば入るほど体がポカポカするようになり、
あれだけ苦手だった水風呂も気持ち良くなるほどになり

休憩しているとそのうちフワフワするような感覚になり、
頭が冴え渡るような、嫌なことも全て忘れられるような
なんとも言えない、経験したことのないような感覚になり、
『そうか!これが”ととのう”というやつなのか!?』
と気づき、

通えば通うほど、サウナの虜になっていました

サウナで汗を流すと、心も体もリフレッシュできるし、
健康や美容にも良いとされています。

サウナは私にリラクゼーションを提供し、
日々のストレスを解消する場所です。
まさに心身ともにメンテナンスができる場だと思っています。

 

初めて受けたアウフグース

はじめてのロウリュサービス、所謂熱波を経験したのは
10年以上前。
お風呂やサウナの気持ち良さをさほど知らないうちに
【ロウリュサービス】というものをよく理解していなかった私が
興味本位でたまたま入った
とあるスパで受けたロウリュサービスでした。

ガタイの良いお兄さん二人入ってきて、氷を口に含ませられ
サウナストーンにジャンジャン水をかけていき、
大きい団扇でバサバサ扇いでいくスタイルだった記憶があります。

あの頃はお風呂に長く浸かれず、
サウナもほんの数分で脱落する弱い自分だったので
”ただただ熱い、息苦しい”という辛い記憶しかなかったのは
今となれば笑い話にできるようになりました。

そして時が過ぎ、
お風呂やサウナにどハマリしてからのある日、
川崎市にある朝日湯源泉ゆいるさんへ行きました。

そこで初めて見て圧倒されたのが、
熱波師(アウフギーサー)のパフォーマンスでした。

熱波師(アウフギーサー)とは、
サウナストーンに水をかけて蒸気を発生させ、
大きなタオルで熱波を送る人のことです。

音楽に合わせてタオルを振ったり、
アロマ水を使ったりして
サウナ室内の温度や湿度を調整しながら、
サウナーに心地よい熱波を届けてくださいます。

私はその光景にとことん圧倒されました。

まるでタオルに下敷きが入っているのか!?
と思ってしまうほど
遠心力がきいたタオルがピンと張って、
クルクルと回ってるじゃありませんか。

技が決まると拍手が響き渡り、
サウナ室内は一体感に満ちていて、
それまで私が知っていたサウナとは全く違う世界でした。

普段、サウナに入っているとどんどん熱くなり、汗だくになり
『あぁ、熱い…そろそろ出たいんだけど』と12分計を見ると
まだそんなに時間が経っていないことがあったのに、
イベントに参加するとあっという間に
10分、15分が経過しているのにも驚きでした。

十数年前に受けたロウリュスタイルとは全然違う、
”ただただ熱い、苦しい”というトラウマを一瞬で吹き飛ばすような
熱波師(アウフギーサー)の動きは
まるでダンスのようで美しく、
タオルから送られる熱波は肌に心地よく感じました。

まさに五感で楽しむことができる温浴プログラム、
それがアウフグースなのだと知った出来事でした。

 

熱波師検定を受講

私はその日から熱波師に興味を持ち始めました。

熱波師の仕事内容や資格などを調べたり、
熱波師に関しての書籍を読んだり
熱波師が開催するイベントに参加したりしました。

そこで私は 2022年3月に、
熱波師検定Bを受けることにしました。

熱波師検定Bは、サウナの基本知識や
熱波バスタオルの扱い方などを学べる検定です。
検定では、実技と座学があります。

実技では、大きくて重たい青いバスタオルで、
ひたすらランバージャックをしていました。
(何回振っていたのかは覚えていないくらい振りまくり、
翌日は肩周りがすごい筋肉痛でした。)

座学では、井上勝正氏からサウナの歴史や種類、
健康効果などを教えていただきました。
その時の井上氏の講義に大変感銘を受け、
『私も熱波師やってみたくなった!』と思いました。

その後、2022年10月にステップアップを受講し、
様々な扇ぎ方を教えていただき、
2023年7月に山梨県の秋山温泉でAを受講し
合格認定をいただくことができました。

サウナが好きな人や興味がある人は、
ぜひ一度熱波師検定に挑戦してみてください。
きっと新しい発見や感動がありますよ。

熱波師検定(日本サウナ熱波アウフグース協会公式サイト)

 

 

熱波師デビューしたきっかけ

熱波師検定B、ステップアップを受けて
SNSでその旨を投稿すると、
神奈川県海老名市にあるOYUGIWA海老名店という
温浴施設でスタッフしている
古くからの友人が声をかけてくれて、

『熱波師検定とったんなら、うちで熱波やってみなよ』
と勧められました。

施設様のご厚意でとんとん拍子に話が進み、
2022年11月13日、
私は熱波師としての第一歩が始まりました。

その後、他の熱波師さんからのご紹介や
Twitter(X)のDMなどのお声かけがご縁で
有難いことに毎月さまざまな温浴施設で
熱波師として活動するようになりました。

熱波師の仕事は、
自身がサウナ室内の高温に耐えることも大事ですが
それよりもイベントにご参加いただく
サウナー様の体調や安全に
気を配ったりすることがとても大切です。
また、サウナを楽しんでもらうために、
トークスキルやエンタメ性も必要だと思っています。

熱波師としての技術や知識を磨くとともに、
サウナー様とのコミュニケーションを楽しんでいます。

 

熱波師ネーム『ポリー』の由来

お客様からよく質問されることが多いので追記いたします。

”ポリー”の由来ですが、栃木県那須郡那須町の高原にある
那須どうぶつ王国というレアな動物がたくさん飼育されている
動物園があるのですが、

 

困難と挑戦…二年間で学んだこと

しかし、熱波師としての最初の一年間は
決して楽ではありませんでした。

様々な困難や挑戦に直面しました…と言ったら
熱波師になってしばらくは誰でも通る道だと思うので
とても大袈裟な表現になってしまいますが、

まず、”心地良い風を送るためにはどうしたら良いのか”
”快適に過ごしていただくためには、どうしたら良いのか”

とある有名熱波師の方とお話しする機会があり、
熱波師としてやっていくためには

『とにかく続けることと感じること』
とアドバイスをいただき、
熱波師なりたての頃はピンと来なかった言葉が、
活動していくうちに
『そういうことだったんだ!』と気づくことがありました。

”快適に過ごしていただくために””心地良い風を送るために”も
共通して言えると思うことが、
自分が受けてみて気持ち良いと思うことを実践すること、

そのシンプルな心がけがお客様の心を掴むのだろう、と

”サウナは本来、体を温めるもの
より心地よく楽しんでいただくための手助けができるのが熱波師。
主役はお客様。”という
熱波師検定の座学で井上先生が仰っていたことです。

そしてこれも重要な問題…
タオル技術は独学では絶対に限界が来ますし、
変な癖がついてしまうので
YouTubeで”アウフグース”と検索して
いろんな方のアウフグース動画を見て観察・研究したり
とても上手な方に教えを請うことが一番の近道だと思います。

例えば講習会に積極的に参加すると、
タオル技術の他にも
座学で熱波師としての大切なことを
たくさん伝授してくださるので
熱波師アウフギーサーは絶対に参加していただきたいと思いました。

これまで大きな事故も起きず、無事に過ごすことができたことは
さまざまなことを教えてくださった師匠や先輩の皆様、
ルールを守って楽しく安全にサウナを楽しむ
サウナーの皆様のお陰でございます。

 

最も印象に残った経験

熱波師としての二年間は、
私にとってかけがえのない時間でした。

多くの印象に残る経験をさせていただき、
その中でも最も記憶に残っているのは
ある日の夕方に行った熱波です。

いつも多くのお客様で賑わっている浴室は
その日はとても少なく、静かな雰囲気でした。

今日はご参加してくださる方が少ないのか…と
少しテンションが下がってしまいがちになると思いますが、
私のポジティブシンキングが発動しました。

『少人数なら少人数なりに、いつも以上に
お一人お一人に丁寧に風を送ることができて
きっとご満足していただけるはず!』と。

私はお客様に合わせて、ゆっくりとした熱波を行い、
『もう大丈夫!』と仰るまでおかわり熱波もいたしました。

すると、お客様から
『今日の熱波、なんかすごく贅沢だった!』
『とても気持ちが良かった!』
『ありがとう!』と優しいお声をかけられ、
嬉しくて嬉しくてウルウルしました。

そして、水風呂に入っている時や外気浴している時の
皆様の幸せそうなお顔を見て
私は、自分の仕事が誰かの幸せにつながっていると感じました。

 

感謝の言葉

年齢的に四十半ばに趣味が高じて始めた熱波師、
時には困難に直面することがあっても
皆様のおかげで乗り越え、
多くの印象深い経験をさせていただきました。

この二年間、私を支えてくれたすべての方々、
大変感謝しております。

私を熱波師になるために背中を押してくれた知人、
ご協力いただきました温浴施設の支配人様・スタッフ様、
良い熱波師になるよう熱くご指導いただきました師匠の皆様、
熱波イベントに足を運んでいただき、一緒に楽しんでいただき
温かいお言葉をかけてくださった皆様、
叱咤激励してくださった皆様、
深く感謝御礼申し上げます。

このような素晴らしい方々に囲まれて、私は幸せです。

この二年間で、私は熱波師として多くのことを学びましたが、
これからまだまだ学ぶことはたくさんありますし
さらにレベルアップしていきたいと思っています。

そして、サウナの魅力や健康効果を
もっと多くの人に伝えていきたいと思います。

熱波師になって本当に良かった!と思っています。

それでは、またサウナ室でお会いしましょう!